『ZERO to ONE(ゼロ・トゥ・ワン) 君はゼロから何を生み出せるか』ピーター・ティール(著) を読んだので、書籍から得た知見をご紹介します。
ピーター・ティール氏の著書ということで、この本を読みました。
以下、印象に残った箇所の引用とメモです。
エンジニア主導のシリコンバレーでさえ、今流行りの戦略といえば、変わり続ける環境に「適応」し「進化」する「リーン・スタートアップ」だ。起業家予備軍は、先のことは何もわからないのだと教えられる。顧客の欲求に耳を傾け、MVP(* 19)(実用最小限の製品)以外は作らず、うまくいったやり方を反復すべきだと言われる。 だけど、「リーンであること」は手段であって、目的じゃない。既存のものを少しずつ変えることで目の前のニーズには完璧に応えられても、それではグローバルな拡大は決して実現できない。
?リーンであることは手段で、目的では無い。
仕事に一〇〇パーセント打ち込んでもらうには、報酬が適切でなければならない。僕はかならず、投資を求める起業家に、自分自身にいくら払うつもりかと訊くことにしている。CEOの給料が少なければ少ないほど、会社はうまくいく。
?CEOの給料が少ないほど会社は上手くいく。
高額報酬は現状維持のインセンティブとなるだけで、社員と協力して積極的に問題を表に出して解決していく動機にはならない。逆に、現金報酬の少ない経営者は企業全体の価値を上げることに力を注ぐ。
?高額報酬は現状維持のインセンティブ
スタートアップでは、中の全員がそれぞれまったく違う仕事で際立たなければならない。
ペイパルの経営者として僕が取った最善の策は、ひとりにひとつの責任を任せることだった。各社員が受け持つひとつの仕事はどれも違っていて、その仕事だけによって僕が評価を下すことを誰もがわかっていた。最初は人材管理を単純化するために始めたことだった。でも、後になってもっと深い効果に気づいた──役割をはっきりさせることで、対立が減ったのだ。たいていの社内の争い事は、社員が同じ仕事を競う時に起きる。アーリーステージのスタートアップは役割が流動的なので、とりわけそうしたリスクにさらされやすい。社内の競争をなくせば、単なる仕事を超えた長期的な関係を築きやすくなる。さらには、社内の平和こそ、スタートアップの生き残りに必要なものだ。
?ひとりに1つの責任を任せるのが最善策
企業は、人々が創業者を必要としていることを自覚しなければならない。だから、創業者の偏屈さや極端さにもっと寛容になるべきだ。単なる漸進主義を超えて会社を導くことのできる非凡な人物を、僕たちは必要としている。 創業者は、個人の栄光と賞賛はつねに屈辱や汚名と背中合わせであり、慎重さが求められることを自覚しなければならない。 何よりも、自分の力を個人のものだと過信してはならない。偉大な創業者は、彼ら自身の仕事に価値があるから重要なのではなく、社員みんなから最高の力を引き出せるから重要なのだ。
?創業者に求められる振る舞い、自覚。
以上、ゼロから何を生み出していきたい、現場からお送りしました。