読書メモ『リーダーの仮面――「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』安藤広大(著)
『リーダーの仮面――「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』安藤広大(著) を読んだので、書籍から得た知見をご紹介します。
背景 識学を理解したい
識学について理解したく、この本を読みました。
読んでみて、「識学の考え方は自分には合わなさそう」という感想ですが、色んな考え方を知るという点においては学ぶべきことはありました。
以下、印象に残った箇所の引用とメモです。
前付け
ほとんどの仕事において、プレーヤーとしての能力は、30代をピークに、年をとるごとに落ちていきます。
📝 30代がピーク
何をするかと同じく、何をしないかも大事です。
リーダーがフォーカスすべきなのは、「5つのポイント」だけです。それが、「ルール」「位置」「利益」「結果」「成長」です。
これだけに絞ってマネジメントをします。
カリスマ性も、人間的魅力も不要です。
📝 抑えるべきポイント5つ。
ポイント1「ルール」
→ 場の空気ではなく、言語化されたルールをつくるポイント2「位置」
→ 対等ではなく、上下の立場からコミュニケーションするポイント3「利益」
→ 人間的な魅力ではなく、利益の有無で人を動かすポイント4「結果」
→ プロセスを評価するのではなく、結果だけを見るポイント5「成長」
→ 目の前の成果ではなく、未来の成長を選ぶ
序章 リーダーの仮面をかぶるための準備
基本的な考え方は「全員活かす」です。厳密に言えば、「頑張りたい人間は、全員活かす」ということです。
きちんと組織が回っていれば、能力に関係なく、全員が成長できます。
リーダーは成長する機会を与えることしかできません。
辞めさせないために部下に合わせる必要は、まったくありません。
📝 頑張りたい人間は全員活かす。
第2章 部下とは迷わず距離をとれ
よく聞くのが、「時間があるときでいいから」といったお願いの仕方ですが、絶対にNGです。
指示に期限を入れていないと、上司から部下へ「あれて、どうなっている?」と確認しなければいけなくなります。
指示は「上から下」で、その後の報告は必ず「下から上」になるようにすべきです。
そのためにも、締め切り設定は必要です。
どんなささいな場合でも、期限を設けましょう。
📝 必ず締切を設定するようにしたい。
今、「1on1(ワンオンワン)」ミーティングという手法がもてはやされています。
これは、部下に対して、「最近はどんな調子か」「何か困っていることはないか」と、カウンセラーのように丁寧にヒアリングし、モチベーションを引き出していくマネジメント法です。
ここまで読んできた人ならわかると思いますが、1on1は、「位置」を間違えたダメな方法です。
📝 識学的には1on1はダメな方法。
第3章 大きなマンモスを狩りに行かせる
仕事の意味や価値観は、「自分自身」で見つけるものです。
人から押し付けられるものではありません。
📝 仕事の価値観は上司から押し付けられるものではない。
競争をわかりやすくする工夫も大切です。
方法はなんでもいいのです。簡単なのは「可視化」することです。
営業であれば、「成績を一覧にする」という方法は効果的です。
📝 競争を可視化する。
識学の考え方には、「適材適所」という言葉は存在しません。
📝 識学の考え方。
第4章 褒められて伸びるタイプを生み出すな
識学では、好き嫌いによる評価をなくし、正しく客観的に評価することを徹底しています。
そこでのひとつの結論は、「プロセス(過程)は評価しない」ということです。
📝 識学ではプロセスは評価しない。
それでも、「あたりまえ」の基準を設定し、それを大きく超えたときだけ褒めるようにすることは、誰にでもできるはずです。
仮面をかぶり、簡単に「よくやった」「すごい」と言わないようにしましょう。
📝 基準を超えたときだけ褒める。
個人的に承認欲求を満たしてもらうのは自由です。
しかし、それはリーダーが満たしてあげることではないのです。
📝 承認欲求はリーダーが満たしてあげることではない。
できるだけ数値化した目標設定に工夫できるはずです。
仕事の要素を分解してみて、回数や時間、前年比率など、数字を見つけて目標につなげるようにしましょう。
📝 できるだけ数値化した目標設定。
第5章 先頭の鳥が群れを引っ張っていく
伸びる組織は、先頭のメンバーとの差がどんどん縮まっていき、全体が成長していきます。
伸びない組織では、リーダー自らが先頭の鳥となり、トッププレーヤーとしてチームを引っ張っていこうとします。
プレイングマネージャーの場合、リーダー自身も飛ぶ必要があるからです。
しかし、リーダーはトップになってはいけません。あくまでマネージャーとしての仕事を優先させるべきだからです。
📝 プレイングマネージャーがトップになるのはアンチパターン。
識学では、組織適応能力までを含めて「優秀さ」だと捉えています。
組織適応能力と能力の重要性は、50対50の関係です。
だから、どんなに元の能力が高くても、適応能力が低かったら、どの会社に入っても半分の力しか発揮できないのです。
📝 識学では、「優秀さ」に組織適応能力を含める。
優秀なプレーヤーだったリーダーは、つい自分の経験から、部下が失敗しないように指導してしまいます。
しかし、話としてわかっても、実際にやるのとでは大きな違いがあります。
だからこそ、リーダーには、「まず1回やらせてみる」ということを徹底していただきたいのです。
📝 まず1回実践してもらうことを徹底する。
以上、識学について触れた、現場からお送りしました。