Windows 11 に VMware Workstation Pro をインストールする手順 — Broadcom アカウント作成からインストーラーのダウンロードと初回起動まで
Windows 11 のホスト PC に VMware Workstation Pro を初めて導入するときの手順を、Broadcom Support Portal のアカウント作成から、Windows 用インストーラーの取得、インストーラーの実行、再起動後の初回起動までの流れで整理しました。到達点は、Workstation Pro の本体が起動して初期画面を表示できるところまでです。仮想マシンに Windows 11 をゲスト OS としてインストールする手順は本記事では扱いません。
本記事の内容は Broadcom Knowledge Base の該当記事を根拠にしています。ポータルのログイン後の画面や、Windows 11 ホストでの実機インストールは本記事の執筆時点では確認していません。実画面に依存する箇所は公式ドキュメントの記述を根拠として示し、ドキュメントの外側の情報は追加していません。
対象環境と準備物
対象環境と準備物は次の通りです。
- Windows 11 の 64 bit ホスト PC。対応ホスト OS 一覧 によれば、Windows 11 は Workstation Pro 16.2.x 以降で対応していて、現在の最新バージョンは Workstation Pro 26H1u1 です。Workstation Pro 12.x 以降は 64 bit のホスト OS のみを対象にしています。
- 当該 Windows ユーザーが管理者権限を持っていること。インストール手順 で、Administrator または Local Administrators グループのユーザーでのサインインが指定されています。
- Broadcom Support Portal にログインできるアカウント。無償ダウンロードに Site ID は不要ですが、プロフィールが Trade Compliance で承認されている必要があります。
- 社用で登録する場合、本人専用の会社メールアドレス。アカウント登録ガイド は、共有メールアドレスや配布リスト(PDL)での登録を禁止しています。
Workstation Pro 本体は、2024-11-11 の Broadcom のアナウンス 以降、個人・教育・商用のすべてで無償利用できます。無償版は Workstation Pro 17.5.2 以降が対象で、インストーラー上で無償版の選択肢を選びます。これは Workstation Pro 本体の利用条件であり、仮想マシンの中で動かすゲスト OS のライセンス(Windows 11、Windows Server、各 Linux ディストリビューションなど)は別途、ゲスト OS ごとの条件に従います。
Windows 11 のビルドとして 25H2 や 26H1 を指定する解説もありますが、対応ホスト OS 一覧 では Windows 11 全体が対応対象として扱われています。特定のビルドが前提の環境でない限り、一般の導入では Windows 11 の最新ビルドで差し支えありません。なお、Workstation Pro 側の「25H2」「26H1」は年半期ベースのリリース表記であり、Windows 11 のビルド名「25H2」とは異なるバージョン体系です。
Broadcom アカウントの準備
既存アカウントでログインする場合
既にアカウントがある場合は、Broadcom Support Portal 右上の「Support Portal」から「Go To Portal」を選び、通常のログイン画面でサインインします。パスワードが分からない、またはログインエラーが続く場合は、ポータル右下のチャットアイコンから「Account Help」>「Resolve Registration, or Login Issues / Unlock Account」の自己解決フローに進めます。
新規にアカウントを作成する場合
アカウントがない場合は、Broadcom Support Portal 右上の「Register」から新規登録に進みます。公式ガイド に沿った手順は次の通りです。
- メールアドレスと CAPTCHA を入力して「Next」を選ぶ。業務用途であれば本人専用の会社メールアドレスを使用する。共有アドレスや配布リストは利用規約で禁止されている。
- 届いた確認メールの Verification Code を入力して「Verify & Continue」を選ぶ。
- 基本情報を入力し、Terms of Use に同意して「Create Account」を選ぶ。
- 任意で「Yes, I want to build my profile」からプロフィールを拡張する。無償ソフトウェアのダウンロード自体には Site ID は不要だが、Case Management や Entitlements を利用する場合は Site ID を使ったプロフィール拡張が必要になる。
2024-11-11 以降、個人用(非法人)ドメインのメールアドレスでは「Build My Profile」オプションを利用できません。社内規定で個人メールしか使えない場合は、プロフィール拡張を伴わない Basic User として、無償ソフトウェアのダウンロードまでを完結させる形になります。
無償ソフトウェアをダウンロードする前には、プロフィールと Trade Compliance の情報が Export Compliance チームの審査を通過している必要があります。ダウンロードとライセンスの案内 によれば、ダミー情報を入力すると審査で弾かれ、承認に時間がかかります。氏名・住所・国名は正確に入力してください。ポータルに「Account verification is pending」と表示された場合は、Broadcom Customer Care への問い合わせが案内されています。
Windows 用インストーラーのダウンロード
ログイン後は、Workstation Pro の Windows 用インストーラーを無償ソフトウェアダウンロードから取得します。公式ダウンロード手順 の記述に沿った導線は次の通りです。
- ログイン後に support.broadcom.com に戻る。
- 画面上部のディビジョン切り替えから「VMware Cloud Foundation」を選ぶ。Workstation Pro は現在このディビジョンに統合されている。
- 左側メニューの「My Downloads」を開く。
- 無償ソフトウェアダウンロードへのリンクを選ぶ。本記事では未確認だが、公式ガイドの表記は「Free Software Downloads」。
- 検索欄に「Workstation」と入力し、「Show Results」を選ぶ。
- 「VMware Workstation」を選択し、最新バージョンを開く。対応 OS 一覧 で 26H1u1 が最新として掲載されている。
- Windows 用インストーラー(ファイル名の例:
VMware-workstation-full-####-####.exe、具体の数値はビルドで変動)を選択する。 - 利用規約の同意やプロフィール補足を求められた場合は、公式案内に従って対応する。Site ID の入力は無償製品では求められない。
バージョンの表記は、17.6.x 系のほかに、25H2 や 26H1 のような年半期ベースの表記も使われています。初心者が「最新版」の指定で迷わないよう、本記事では公開情報として 26H1u1 を基準としています。導入時は、対応 OS 一覧 で現時点の最新表記を再確認してください。
Windows 11 へのインストール
ダウンロードが完了したら、インストーラーを管理者として実行します。インストール手順 に沿った流れは次の通りです。
- Administrator または Local Administrators グループのユーザーで Windows 11 にサインインする。
- インストーラーの保存先フォルダを開く。既定は Windows の「ダウンロード」フォルダ。
- インストーラーを右クリックし、「管理者として実行」を選ぶ。
- ユーザーアカウント制御(UAC)の確認が表示された場合は「はい」で続行する。UAC ダイアログの文言そのものは公式記事では詳述されていない。
- ウィザードが起動したら、セットアップ種別を選ぶ。
- Typical: 典型的な Workstation 機能をインストールする。Visual Studio や Eclipse の統合仮想デバッガが PC にインストールされている場合、対応するプラグインも導入される。
- Custom: インストール対象の機能やインストール先、共有 VM 用ディレクトリ、Workstation Server のポート番号、Enhanced Virtual Keyboard Driver の有無を個別に選べる。
- 画面の指示に従って完了まで進める。個別のウィザード画面の順序や文言は、Workstation Pro のバージョンによって変わるため、インストール手順 の最新版と見比べながら進める。
- インストーラーまたは Windows から再起動を促された場合は、公式手順の指定に合わせて再起動する。再起動は必須ステップとして明記されている。
Enhanced Virtual Keyboard Driver は、国際キーボードや追加キーを持つキーボードへの対応を改善するオプションで、Custom セットアップでのみ選べます。該当するキーボードを使う場合に有効化を検討してください。詳細は インストール手順 で確認してください。
インストール完了の確認
再起動後、Workstation Pro の本体を起動して初期画面を確認します。インストール手順 によれば、スタートメニュー >「Programs」> VMware Workstation の経路で起動できます。Windows の検索機能で「VMware Workstation」と入力して起動する方法もあります(公式記事には記載がなく、Windows の一般的な操作です)。
初回起動時は、End User License Agreement(EULA)への同意画面が表示されます。無償利用で進める場合は、ダウンロードとライセンス に記載の通り、「FINISH (For free version)」に相当する選択肢を選びます。有償ライセンスの購入者は、同じ画面で付与されたキーを入力します。
ここまで進み、Workstation Pro のメインウィンドウが起動して「新しい仮想マシンの作成」などのメニューが並ぶ初期画面に到達すれば、本記事の到達点としては完了です。導入バージョンは、ウィンドウ上部メニューの「Help」>「About VMware Workstation」で確認できます。
ダウンロード・インストール時のよくある問題
Broadcom Knowledge Base で公開されている内容に限って、代表的な問題と対処を整理します。
ログイン画面に戻ってしまう
ダウンロードリンクを選ぶとログイン画面に戻る場合、セッションの期限切れや、プロフィールの Export Compliance 審査状況が関係している可能性があります。アカウント登録ガイド に沿ってプロフィールを完成させ、ダウンロードとライセンス の記載通りに Terms and Conditions のチェックボックスにも必ずチェックを入れた状態で再度試してください。
「User already exists」と表示される
登録時に「User already exists」が出る場合は、同じメールアドレスで既にアカウントが存在します。公式対応ガイド によれば、新規登録ではなく、ポータル右下のチャットアイコンから「Account Help」>「Resolve Registration, or Login Issues / Unlock Account」の自己解決フローで既存アカウントの確認・パスワード再設定・ロック解除を行います。パスワード再設定のメールが届かない、または連合認証エラーが出る場合は、該当ガイドからさらに個別のトラブルシューティング記事に進めます。
Site ID の入力を求められる
Site ID の入力画面が出た場合、無償ソフトウェアダウンロードの経路から外れている可能性があります。ダウンロード手順 で案内されている「My Downloads」>「Free Software Downloads」の経路でアクセスしてください。無償製品のダウンロードには Site ID は不要と明記されています。
「Account verification is pending」で取得できない
ダウンロードとライセンス によれば、プロフィールのダミー情報や不備は Export Compliance の審査で弾かれるため、まずは氏名・住所・国名を正確に入力し直してください。それでも「Account verification is pending」が解消しない場合は、Broadcom Customer Care への問い合わせが案内されています。
管理者権限がなくインストールできない
インストール手順 の冒頭で、インストールには Administrator または Local Administrators グループでのサインインが指定されています。会社貸与の PC で管理者権限が付与されていない場合、インストーラーを右クリックから「管理者として実行」で起動しても、管理者アカウントのパスワード入力が必要です。情報システム部門に申請して権限付与の可否を確認してください。他社配布サイトからの別経路でのインストーラー取得や、権限チェックを迂回する手順は本記事では扱いません。
以上、Windows 11 のホスト PC に VMware Workstation Pro を新規導入する手順を、Broadcom アカウントの準備からインストーラーのダウンロード、インストール、初回起動まで整理した、現場からお送りしました。
参考情報
- Broadcom Support Portal
- Workstation Pro の無償ダウンロード入口
- Download and License VMware Desktop Hypervisor(Broadcom KB 368667)
- How to download VMware Fusion and Workstation Pro(Broadcom KB 368734)
- Register for an account on the Broadcom Support Portal(Broadcom KB 145581)
- Duplicate account registration: “User already exists”(Broadcom KB 368845)
- Installing VMware Workstation Pro(Broadcom KB 387947)
- Supported host operating systems for VMware Workstation Pro(Broadcom KB 315653)