読書メモ『Learn or Die 死ぬ気で学べ プリファードネットワークスの挑戦』西川徹、岡野原大輔(著)
『Learn or Die 死ぬ気で学べ プリファードネットワークスの挑戦』 を読んだので、書籍から得た知見をご紹介します。
有名な PFN の本ということで、読みました ?
以下、印象に残った箇所の引用とメモです。
マグロと同じように、エンジニアも新技術を常に取り入れ続けなければ死んでしまう。だからエンジニアはマグロのようなものなのだ。常に学び続けなければならない。
? エンジニア≒マグロ理論
サービスを提供している会社に技術を提供することができれば、我々は技術を開発し続けることができる。完全に下請けとなってしまうような、要件の決まっている単純な仕事を受注するのではなく、自由度の高い共同研究を行うことができれば、エンジニアたちが社会に新しい価値を生み出し続けることができるのではないか──。
? 受託の脱却。共同〇〇という対等な関係での取り組み。
起業は、準備すればするほど、やる気はなくなってしまう気がする。思い立ったときに始めるのが一番いい。準備をすると、リスクを考え始めるからだ。リスクを考え始めると「普通に就職するほうがいい」という結論になる。それが当たり前だ。だから「面白そうだ」という熱狂の中で、思い切って始めてしまうことが大事だったのかもしれない。
? 自分は、めちゃくちゃ起業の準備を準備したので、これは人によると思う。
教えてもらうだけではなく、人と議論をして分野間を繫ぐことは、かなり本質的だと思う。これからはチームとして自立しつつ協調できないと技術者としての先はない。
? これから技術者に求められる協調性スキル
だから私はビジネスマナーも重視している。スタートアップではスーツを着ない人が多いが、私はスーツを着る機会も多い。これには裏話があって、PFI時代に、ある大企業への営業にパーカーを着て行ったとき、服装を指摘されたのだ。そのときに「確かにそうだな、服装でだらしない印象を持たせる必要はないし、わざわざマイナスになるようなことをしなくてもいいよな」と思った。それ以来、身につけるべきマナーは意識して身につけるようにしている。ビジネスマナーで相手が心を閉ざしてしまったら得られるものも得られなくなってしまうからだ。
? 強いこだわりが無い限り、マイナスになることはしない方が良い。
自主性にも程度がある。ゴールは固定で、手法だけ工夫するレベルもあれば、ゴール自体に自由度を持たせることもある。会社としては、各チームやメンバーに自主性を持ってタスクに取り組んでもらおうとしているので、「何を解くか」ということ自体にモチベーションを持てるかどうかが重要だと考えている。「何を解くか」については本人やチームが決めるべきものだ。経営陣としては強制もできるが、理想的には、本人から自発的に「これを解きたい」と思って取り組んでもらいたい。
? 経営者として、この部分が一番難しい点でもあり、面白い点でもある。
ただ、謙虚さが失われて自信満々で他の人の話を聞かないような状態は良くない。「Learn or Die」で決めている「複数分野で専門を持つ」という点は、その面でも良いと思っている。 ある分野ですごっく専門的に強い人であっても、他の分野に行くと素人に過ぎないからだ。トンチンカンなことをやったり、的外れな質問をしたりしてしまう。本当に初心者からスタートすることになる。そういう経験を積んでいくと、自分がある分野が強くても他の分野では弱い初心者で、学ぶ側の立場だということが実感できる。
? Learn or Die で大切な謙虚さ。
ずっと学び続け、成長できる人かどうかを見極めるのは難しい。だが一つの重要なシグナルは「楽しんでいるかどうか」だと思う。面接でも自分のやりたい分野について熱く語れるかどうかは重視する。こちらからも専門分野についてはかなり踏み込んだ質問をする。そこで、その人なりの独自性が出てくるのかどうかを見る。 最終的には情熱やモチベーションを見るしかない。協調性も、単にコミュニケーションがうまいだけではなく、コミュニケーション自体は得意でなくても、光るところがあるかないかを見る。
? 面接で見るポイント 最終的には情熱やモチベーション。
社員の間には基本的に上下関係はない。リーダーはいるが、リーダーが「偉い」わけではなく、プロジェクトを引っ張っていく担当の人に過ぎない。一方、飛び抜けた技術を作っている人もいる。どちらが偉いのか。偉さに差はないというのが正解だ。
? リーダーは役割というのは、自分の組織論として大切にしたい点。
「単なる受託はやらない」という言葉の意味は、「この仕様で作ってください」といった、よく受託で行われているような仕事はしないということだ。我々の創意工夫を活かす余地がなく、開発した結果を我々が横展開していく可能性が全く感じられない仕事はしない。
? 同意
PFNでは経験を極端に重視する人は採用しない。自分の経験からしかものが見られない人のことは「経験厨」と呼んでいる。今は以前とは条件が変わってきているのだ。
? この先どうなるか分からない世界で、経験が逆に足枷になることもある。アンラーニングの文脈もそう。
以上、常に学び続けないならないマグロのようなエンジニアが、現場からお送りしました。