『突き抜けるまで問い続けろ――巨大スタートアップ「ビジョナル」挫折と奮闘、成長の軌跡』 蛯谷敏(著)を読んだので、書籍から得た知見をご紹介します。
「ビズリーチ、ルクサの草ベンチャーのおかげで、Tokyo Otaku Mode が草ベンチャー方式で始まり、自分も色々と経験できて、今がある」 ということで、学びを得るためにこの本を読みました。
以下、印象に残った箇所の引用とメモです。
「価値あることを、正しくやろう」というのが南の口癖であり、そのままビジョナルのバリューにもなっている。 「一度きりの人生、せっかく何かに取り組むなら、家族や友人、社員たちに『あってよかった』と思ってもらえるサービスをつくりたい」
「いいか、うまくいっているビジネス、成功している事業には必ず理由がある。それが何か探り当てることから始めろ。徹底的に調べて掘り下げて、その本質を見つけ出せ」 事業づくりの出発点は、自分が解決したい課題の本質を見つけることからだ。それをいかに早く、的確に探り当てられるかが事業の成否を決める。そのために小澤は「要素分解」という言葉を頻繁に使った。
? 課題の要素分解
「なぜ、この課題がまだ存在しているんだ」「俺が知りたいのはお前のアイデアではない。なぜ、この課題がまだ存在しているのかということだ。お前が考えていることなんて、既に何万人もが考えている。それなのに、なぜ今もその課題が解決されずに存在しているのか。業界の構造や歴史を徹底的に要素分解しろ」
? 課題が解決されず残っている理由を要素分解
「どんな取り組みも、スプレッドシートに落として考えられなかったら意味がない。頑張った結果を測定できなければ、何のために努力しているのか分からない。とにかく測定できる方法を考えてみる」
? どんな取り組みも測定できる方法を考える。
(1) 自分の問題意識に引っかかる課題を見つける(トリガーを引く) (2) 課題を徹底的に調べて要素分解をし、本質を見極める(センターピンを見つける) (3) 本質的な課題解決の方法を考えて端的な言葉や数字で表現する(打ち出し角度を決める)
? 問いを立てるフレームワーク
経営においても、竹内が南に与えた影響は大きい。創業以来、南は自分以外の取締役の過半数を、エンジニアやプロダクトマネジメントの経験のある人材が占めることを経営のルールとしている。インターネット企業なら、大きな意思決定の場に、エンジニアリングやプロダクト開発のことが分かる人間が関わるべきだと考えているからだ。
? インターネット企業なら取締役の過半数はエンジニアバックグラウンドのある人にしたい。
・面接より面談 ・採用は確率論 ・経営トップのコミットが不可欠
? 採用ポイント
「自分は部下とたくさん飲みに行って、信頼関係を構築しているつもりだった。だが業績が下がった瞬間に社員は辞めていく。それまでの努力はほとんど意味がない。だから、経営者は業績を伸ばすこと以外は考えない方がいい」
? 経営者は業績を伸ばすことだけ考える。
そこで南壮一郎は仕方なく、ビズリーチを始めたときと同じように、社外の草ベンチャー仲間の中から同士を見つけ出し、コンセプトを練り上げていった。
? Tokyo Otaku Mode 創業メンバーは、ルクサの草ベンチャーに携わっていたので、自分も草ベンチャーの取り組み方の影響を多大に受けている。
南:今思うと、かなり無謀な判断だと自分でさえも思いますし、ビズリーチの創業メンバーと集まってくれた草ベンチャーの仲間たち、また立ち上げたサービスを会社として育ててくれたLUXAの創業メンバーのおかげで、その後会社として軌道に乗りましたのでご紹介させてください。ビズリーチを起業しながら、別の草ベンチャーを中心に始めようとしたのが、「LUXA」でした。ありがたいことに4年で150人くらいの会社にまで成長して、さらなる成長を目指して、去年、 KDDIの子会社になりました。
実はLUXAの立ち上げを手伝ってくれたのが、当時、大手企業に勤めていたTokyo Otaku Modeの亀井智英さんとか秋山卓哉さんとかでした。そのあとに彼らがTokyo Otaku Modeを草ベンチャー方式で始めたとお聞きして、本当にうれしかったです。
社内にカンパニー制を導入し、ビズリーチ事業を統括する「キャリアカンパニー」と、新事業を担う「インキュベーションカンパニー」の二つに分けたのである。
? 企業を大きくするビズリーチメソッド
当時、ある会合で南が権限移譲について相談すると、藤田はこう言った。 「離れるなら、究極的にはオフィスを物理的に分けて、日ごろは顔を合わせない形にした方がいい。どんなに経営を任せると思っていても、毎日会社で顔を合わせていれば、創業者としては絶対に口を挟みたくなるから」
? フルリモートワーク組織でこれをやるなら、Slackワークスペースを分割するアプローチかな。
採用の大切さを認識していても、経営者の多くは自分から先頭に立ってそれを実現したりはしない。 1000人超の会社のトップで、今も日常的に人材採用の時間を優先して確保する人は、ほとんどいないのではないだろうか。
? 採用の大切さを認識し続け、率先して実践していきたい。
「経営人材を一人採用できると、事業や組織が飛躍的に成長する。自分よりも優秀だと思う人を会社に迎え入れることが成長への近道。そうした人材を見つけて招き入れることが、経営者の一番の仕事だと思っている」
? 自分より優秀な人を採用することが経営者の務め。
そこには、1、3、1、3、1、3、1、と書かれてある。そこにゼロを加え、1、3、10、30、100、300、1000と書き換えていった。 「いいか、組織は1と3を超えるときに必ず壁がある。組織の階層が増えるタイミングは往々にして何かしらの問題が起きるから、特に気をつけろ」
? 組織の1,3を超えるときの壁
以上、突き抜けるまで問い続けたい、現場からお送りしました。