読書メモ『世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学』近内悠太(著)

Tadashi Shigeoka ·  Sat, March 5, 2022

『世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学』近内悠太 を読んだので、書籍から得た知見をご紹介します。

『世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学』近内悠太(著)

背景 仕事における贈与

副業せず一社で働くことが贅沢だといわれる時代がくる|柴田史郎|note を読んで、気になって、この本を読みました。

以下、印象に残った箇所の引用とメモです。

第2章 ギブ&テイクの限界点

どちらのケースも、減給や罰金という金銭的サンクション(制裁)によって、逸脱行為や違反を減らそうと試みた結果、逆効果になってしまったという、たいへん興味深い事例です。 この二つの事例は交換の論理と関係しています。 なぜそんなことが起こったかというと、申し訳なさやうしろめたさを、金銭と交換させてしまったからです。金銭を払うことで負い目をチャラにできてしまったのです。

? 罰を金銭と交換させる、逆効果。

第9章 贈与のメッセンジャー

教養とは誤配に気づくこと 端的に言えば、教養とは、誤配に気づくことです。 どれだけ多くを知っていたとしても、それだけでは教養とは言えません。 手に入れた知識や知見そのものが贈与であることに気づき、そしてその知見から世界を眺めたとき、いかに世界が贈与に満ちているかを悟った人を、教養ある人と呼ぶのです。 そしてその人はメッセンジャーとなり、他者へと何かを手渡す使命を帯びるのです。 使命感という幸福を手にすることができるのです。

? 教養 = 誤配に気づくこと

以上、贈与と教養について理解を深めたい、現場からお送りしました。