読書メモ『限りある時間の使い方』

Tadashi Shigeoka ·  Sat, May 3, 2025

『限りある時間の使い方 人生は「4000週間」あなたはどう使うか?』を読んだので、ご紹介します。

イセオサムさんがnote記事「ミッドライフクライシスを乗り越えるための読書案内12選」で紹介されていたので、読んでみました。

Amazonのアソシエイトとして、codenote.netは適格販売により収入を得ています。

PART1 現実を直視する

第1章 なぜ、いつも時間に追われるのか

永遠を終わらせたもの

僕たちは時間をあるがままに体験すること(時間であること、といってもいい)をやめて、「今」という時間を未来のゴールにたどり着くための手段に変えてしまった。今はまだ楽しむときじゃない。いつかタスクがすっかり片づいたら、そのときこそリラックスして楽しもう、というわけだ。

それは一見、まともな生き方のように見えるかもしれない。厳しい競争社会を生き抜くためには、一刻も無駄にできないと感じるのも無理はない(さらに、ほとんどの人は子どもの頃からそうしつけられている。後で楽しむために、今は我慢しなさい、と)。

ところが今を犠牲にしつづけると、僕たちは大事なものを失ってしまう。

今を生きることができなくなり、未来のことしか考えられなくなるのだ。

📝今を犠牲にしつづけると、 今を生きることができなくなり、未来のことしか考えられなくなる。

ある生産性オタクの告白

あるときは1日を全部 15分単位に区切って行動した。あるときはキッチンタイマーを使い、 25分間仕事をして5分間の休憩を挟んでみた(この方法はポモドーロ・テクニックと呼ばれ、ネット上でカルト的な人気を誇っている)。やることリストを優先順にA、B、Cのグループに分けて、今やるべき仕事を明確にした(BとCのタスクがどうなったかはご想像のとおりだ)。人生のコア・バリューをもとにゴールを定め、ゴールに向かって日々の行動を決定した。

📝ポモドーロテクニック:

  • 労働者として、生産性高く業務執行するという点ではおすすめ。
  • 経営者として、抽象的な課題に向き合うときには全く向いてない。

第4章 可能性を狭めると、自由になれる

タスクを上手に減らす3つの原則

第1の原則まず自分の取り分をとっておく

本当にやりたいことがあるのなら(創作活動でも、恋愛でも、社会運動でも)、確実にそれをやり遂げるための唯一の方法は、今すぐに、それを実行することだ。どんなに石が小さく見えても、どんなに他の大きな石があっても、そんなのは関係ない。

今やらなければ、時間はないのだ。

📝本当にやりたいことがあるのなら、今すぐに、それを実行する。

伝統的なタイムマネジメント術にも、同じようなアドバイスはある。 「1日の最初の1時間はもっとも重要なプロジェクトに取り組む」 「自分自身との『ミーティング』をスケジュールに入れて、他の予定が入らないようにカレンダーを埋めておく」などだ。

📝1日の最初の1時間はもっとも重要なプロジェクトに取り組む。

第2の原則「進行中」の仕事を制限する

マネジメント専門家のジム・ベンソンとトニアン・デマリア・バリーは、「進行中」の仕事を3つまでに制限することを勧める4。もっとも重要な3つのことを選択したら、そのうちの1つが完了するまで他の仕事は一切やらない。

📝「進行中」の仕事を3つまでに制限する。

第3の原則優先度「中」を捨てる

優先順位が中くらいのタスクは、邪魔になるだけだ。いつかやろうなどと思わないで、ばっさりと切り捨てたほうがいい。それらは人生のなかでさほど重要ではなく、それでいて、重要なことから目をそらすくらいには魅力的だからだ。

とはいえ、今すぐに優先度が中くらいのタスクを捨てる必要はない。

📝優先順位が中くらいのタスクは、ばっさりと切り捨てたほうがいい。

完璧主義者は身動きできない

カフカの苦悩は極端すぎるように見えるかもしれない。でも誰だって、相容れない要求のあいだで葛藤したことがあると思う。仕事と家庭、食うための労働と創造的な活動、地元の田舎と便利な都会。どちらも大事で、諦めたくない。

📝共感できる。

空想のなかでは、どんな選択肢も捨てる必要はない。仕事で大成功しながら、家事や育児も完璧にこなし、日々マラソンのトレーニングに打ち込み、長時間の瞑想をし、地域のボランティア活動に参加する。想像するだけなら、それは可能だ。でも実際にそのうちの何かをやろうとすると、すぐにトレードオフに直面する。何かで成功するためには、別のことに費やす時間を減らさなくてはならないからだ。ベルクソンは言う。

📝空想と現実。時間のトレードオフ

PART2 幻想を手放す

第8章 人生には「今」しか存在しない

あらゆる瞬間は最後の瞬間だ

こんな小話を聞いたことがあるかもしれない。メキシコの漁師が1日に2~3時間しか働かず、太陽の下でワインを飲んだり、友達と楽器を演奏したりして過ごしている。それを見て愕然としたアメリカ人のビジネスマンは、漁師に勝手なアドバイスをする。

「もっとたくさん働きなさい、そうすれば利益で大きな漁船をたくさん買って、他人を雇って漁をさせ、何百万ドルも稼いで、さっさと引退することができる」

それを聞いた漁師は「引退して何をするっていうんだ?」と尋ねる。ビジネスマンはそれに答えて言う。

「太陽の下でワインを飲んだり、友達と楽器を演奏したりできるじゃないか」

📝引退して何をするっていうんだ?

以上、限りある時間の使い方を考えていきたい、現場からお送りしました。