ユーザーファーストの視点でプロダクト開発をし続けたい

Tadashi Shigeoka ·  Sat, April 19, 2025

ソフトウェアエンジニアの都合だけを優先せず、ユーザーファーストの視点で開発を進めることは、ソフトウェア開発において重要なトレードオフだと考えています。

以下の記事と似たようなシチュエーションに定期的に遭遇するので、その該当箇所を引用させていただきます。

引用元: 「ビジネスもエンジニアリングも妥協しない」。伊藤直也はなぜ一休で挑むのか | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

レストラン予約サイトの改修における、榊(現 代表取締役社長)とのエピソードが象徴的だ。

「改修目処を聞かれて、いつもどおりの見積もりで、来年2月と答えたら、榊さんから言われました。『それは自分たちのペースで仕事をしたら2月になりますっていうことでしょ。そうではなく顧客がいつ欲しいのかで考えて。それがビジネスの考え方だよ』と。あー、確かに。エンジニア視点での見積もり、自分たちの作業を積上げ式で換算していくのが計画を立てる普通の方法だと、当たり前のように思い込んでいました」。

これはあくまでも一例にすぎないが、ただ単に開発のスピードを早めたかった訳ではない。もっともユーザーが欲しい時期に改修が終わらないということは、ユーザーのためでないということ。一休の意思決定が、『ユーザーファースト』であることがよくわかる。しかしこれは、ソフトウェア開発中心の現場に携わってきたエンジニアにとっては異質な世界だ。

例えば、ソフトウェア開発中心の会社においては、プロダクトの品質の高さが、経営の意思決定の最上位に来ることもある。良い商品・サービスを作るためには、相応の時間は必要であり、求めるクオリティに満たなければ、極論、リリースを遅らせるという選択も十分に考えられるからだ。

意思決定の最優先事項は、「ユーザーが求めているかどうか」

「極論いえば、ソフトウェア開発に重きを置く現場では、今いるエンジニアで無理なくやれるかどうかが物事の基準になることもある。でもビジネスの世界ではそんなこと関係ない。ユーザーがそれを求めているかどうか、それが基準です。一休はビジネスの会社。エンジニア基準で”やれるかやれないか”ではなくビジネス基準で”どうやるか”を考える。自分自身をそういう考え方に変えていく必要がありました」。

とはいえ、ハイプレッシャーな状況でもプロダクトのクオリティは絶対に落とさない。そのための方法は、開発チームでずっと思考していますからと力を込めた。その結果、メンバーの多くもこの状況を面白がれるようになったという。

以上、ユーザーファーストの視点でプロダクト開発をし続けたい、現場からお送りしました。